「脳を知って脳を活かす~やる気アップの秘訣教えます~」
2月9日(金)に東京大学薬学部教授池谷裕二さんをお招きし,講演会を行いました。
池谷さんは世界に誇る脳研究者です。専門分野は大脳生理学であり,
海馬の研究を通じて脳の健康について探求をされています。文部科学大臣表彰 若手科学者賞や
日本学士院学術奨励賞など数多くの賞を受賞され,著書に『海馬』『記憶力を強くする』があります。
今回は「脳を知って脳を活かす~やる気アップの秘訣を教えます~」をテーマに,
脳や心の関係や,記憶に関して貴重な話をしていただきました。
知能を支える3つの要素は,1論理 2言語 3熱意 です。
“熱意”は見えない学力と言われ,一番軽視されがちであるが本当は大切なものです。
多くの人が失敗をするとそこでやめてしまいますが,諦めない“熱意”が必要です。
しかし,同じ失敗をしていては意味はありません。異なる失敗を繰り返すことが成功に繋がります。
発明王エジソンの言葉。
「私は一度も失敗したことがない。何万通りものうまくいかない方法を発見しただけなのだ。」
多くの人が勘違いをしていますが,脳がやる気を出して体が動くのではなく,
体を動かすことで脳にやる気が生まれます。体がスイッチになっているのです!
人間の体は単純で,姿勢を変えれば同じ内容でも違ってきます。
効率の良い勉強法はなく,望ましい困難こそが勉強の正しいやり方です。
脳は入力よりも出力を重視し,テストを繰り返すことで学力が定着します。
「わかった」は実は怖い。その時点で学習が止まってしまいます。
わからないまま探求し続け,わかりそうなところで視点を変えたり,
別の学習をしたりすることが学習を止めない方法です。
やる気を出すためにはどういたらいいか,学力を上げるためにはどのような方法がいいかなど,
大変ためになる講演でした。どんどん脳の仕組みの世界に引き込まれ,
もっと聞きたい,知りたいと思うような興味深いものばかりでした!
今回の講演から,人生観が変わる人がたくさんいるのではないでしょうか。
池谷先生,大変貴重なお話をありがとうございました!